執筆・監修:竹井 歩
【Good Habit代官山代表監修】
小・中・高校生の成長発達に合わせたサッカートレーニングの考え方|年代別に伸ばす「動き」と「体力」
サッカーの上達には「技術」だけでなく、「成長段階に合った身体づくり」が欠かせません。この記事では、フィジカルコーチの竹井 歩が、小・中・高校生の発達段階に応じたトレーニングの考え方を解説します。
成長痛やケガを防ぎながら、未来につながる動きと体力を育てていきましょう。
目次
① 小学生:動作習得と運動神経を育てる時期
小学生期(6〜12歳)は、神経系が最も発達するゴールデンエイジ前後です。
この時期に多様な動きを経験することで、「走る・止まる・蹴る・方向を変える」などのサッカーに必要な基礎動作が身につきます。
- 目的:動作のバリエーションを増やす(コーディネーション能力の強化)
- おすすめ練習:スプリント・各ステップドリル・様々なジャンプ・片足バランスなど
- ポイント:“正しい動き”の習得を目指し、WーUPに導入して習慣化させることを目標とする
② 中学生:急成長期とフォーム安定の時期
中学生期(12〜15歳)は、身長が一気に伸び、骨と筋のバランスが不安定になる時期です。
また、競技の技術発揮も不安定になりうまくいかないことが増えるでしょう。筋力よりも「姿勢・動きの質」を整えることが重要で、フォームが崩れると膝や腰への負担が増します。
- 目的:フォームの習得と体幹強化。
- おすすめ練習:ヒップリフト・バードドッグなどの体幹強化やスクワットや腕立てなどのフォーム練習
- 注意:オスグッド病・腰椎分離症など、痛みがある場合は即中止し専門家へ
③ 高校生:身体強化と競技力向上の時期
高校生期(15〜18歳)は、身長が伸びるのも緩やかになり筋力やスピードを高めるのに最適な時期です。ここでは練習と同時にトレーニングにかける割合を増やしていきましょう!
ただし、基礎フォームが未熟なまま高負荷をかけるとケガのリスクが高まります。
- 目的:パワーとスピードの向上・筋肥大を通じて身体を大きくする
- おすすめ練習:スプリント・プライオメトリクス・ウエイトトレーニング
- ポイント:動作を正確にやることを優先にしながらも段階的に重さを増やしていきましょう!
④ 全年代に共通するトレーニング原則
- ① 疲労管理:成長期はオーバートレーニングを避ける(週1〜2回完全休養)
- ② 柔軟性:股関節・足関節・胸椎の可動性を維持
- ③ 睡眠・栄養:「最低7時間以上の睡眠」とバランスの良い食事
- ④ コミュニケーション:指導者と発育段階を共有し、無理のない練習強度を
⑤ まとめ|“ただ鍛える”より“正しく鍛える”
サッカー選手として長く活躍するためには、成長期ごとに合った刺激と休養のバランスが必要です。特に成長期は技術よりも何よりも身長を伸ばすことが第一優先になります。
焦らず段階的に身体を育て、土台を整えた上で技術・戦術を磨くことが、最終的な競技力につながります。
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執筆・監修者プロフィール
竹井 歩(たけい あゆむ)
順天堂大学大学院 スポーツ健康科学研究科 修了
指導実績:
東京ヴェルディアカデミー フィジカルアドバイザー、SFIDA世田谷トップチームフィジカルコーチ兼アカデミーフィジカルコーチなど。
成長期の選手に対し「ケガを防ぎ、パワフルに効率良く動ける身体に」指導を展開。科学的根拠に基づいたトレーニングで、個々の発達段階に合わせたパフォーマンス向上をサポートしている。