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2025.10.20   スタッフブログ

ジュニアサッカー選手が成長期を見極めて必要なトレーニングを行うために

執筆・監修:竹井 歩

【Good Habit代官山 代表監修】

PHVを調べて成長期に必要なトレーニングを見極めろ!

ジュニアサッカー選手の発達段階別アプローチ

ジュニアサッカー選手のパフォーマンスを最大化するには、「今どの成長段階にいるのか」を正しく見極めることが重要です。
そのカギとなるのが「PHV(Peak Height Velocity)」――身長の伸びが最も速くなる時期。
この記事では、JFA(日本サッカー協会)が推奨するPHVの考え方をもとに、成長期のトレーニングを科学的に見極める方法を解説します。

目次

  1. ① PHVとは何か? 成長期トレーニングの“鍵”
  2. ② PHV前・PHV期・PHV後で変わる身体と刺激
  3. ③ サッカー選手のためのPHV別トレーニング指針
  4. ④ 成長期トレーニングを見極める方法
  5. ⑤ まとめ|“年齢”ではなく“発育段階”で育てる

① PHVとは何か? 成長期トレーニングの“鍵”

PHV(Peak Height Velocity)とは、身長の伸びが最も速くなる時期を指します。
男子はおよそ12〜14歳、女子は10〜12歳に訪れることが多く、成長のピーク時には1年間で8〜12cm伸びるケースもあります。
このタイミングを把握することで、トレーニング負荷・休養・栄養管理を個々に最適化できるようになります。

② PHV前・PHV期・PHV後で変わる身体と刺激

  • PHV前:神経発達が最も盛ん。リズム・バランス・動作スキルを育てる時期。
  • PHV期:身長が急に伸び、筋や腱が硬くなりやすい。可動性・柔軟性を維持。
  • PHV後:骨格が安定し、筋力・スピード・パワーを高める準備が整う。

③ サッカー選手のためのPHV別トレーニング指針

サッカーでは、年齢ではなく身体の成熟度をもとにトレーニング内容を決めることが理想です。

段階 目的 トレーニング例
PHV前 神経系・動作スキルの発達 ラダー、リズム系、反応ドリル、体操など
PHV期 フォーム安定と柔軟性維持 スプリント・ステップなどのフォームチェック、

体幹トレーニング、自体重トレーニング

PHV後 筋力・スピード・出力強化 スプリント、プライオ、ウエイトトレーニング

④ 成長期トレーニングを見極める方法

日本サッカー協会(JFA)は、ジュニア・ユース年代の育成支援として、身長の伸びのピーク(PHV)を把握するための計算ツールを公開しています。
このツールは「身長・体重・座高・暦年齢」などのデータから、成長段階を数値化した成熟度(Maturity Offset)を算出します。

数値が「-」の場合はPHV前、「+」の場合はPHV後を示します。
つまり、トレーニング内容を「発達段階」に合わせて設計できるようになるわけです。

🔗 参考:日本サッカー協会|フィジカルプロジェクト:BMI・PHV計算ツール

このツールを活用し、成長痛や疲労骨折のリスクを抑えながら、ベストなタイミングで能力開発を行うことが可能になります。
チーム指導者・保護者・選手が共通理解を持つことで、成長期の“伸びる時期”を逃さず、ケガを防ぎながら育てることができます。

⑤ まとめ|“年齢”ではなく“発育段階”で育てる

PHVを知ることは、サッカー選手としての未来を設計することに等しい。
年齢だけでなく、個々の成長スピードに合わせたアプローチを取ることで、ケガのない継続的な成長と高いパフォーマンスが実現できます。


ジュニアサッカー選手のトレーニング相談はこちら


執筆・監修者プロフィール

竹井 歩(たけい あゆむ)
順天堂大学大学院 スポーツ健康科学研究科 修了

指導実績:
東京ヴェルディアカデミー フィジカルアドバイザー、SFIDA世田谷トップチームフィジカルコーチ兼アカデミーフィジカルコーチなど。

成長期の選手に対し「ケガを防ぎ、パワフルで効率的な動ける身体に」指導を展開。科学的根拠に基づいたトレーニングで、個々の発達段階に合わせたパフォーマンス向上をサポートしている。

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